近海郵船 > きんゆう便り > 第1回 黒島研修体験記

KYK LETTER

第1回 黒島研修体験記

この度私は第1回黒島研修メンバーに選ばれ、石垣島からフェリーで約30分の離島「黒島」へ赴き
ウミガメの研究をしている、黒島研究所で活動実践研修、および港湾清掃活動に参加してきました。
近海郵船が寄贈した調査船「AKARI」はウミガメの生態を調査するためにどのように活用されているのか、また黒島ブルーで有名な海はどれほど美しいのかをこの目で確かめたいという
期待と希望を胸に抱いておりました。

清掃活動
 今回の目的のひとつである清掃活動は西の浜のみの清掃でした。西の浜と単純に聞くと西にある海と思い浮かびますが、違います!沖縄の東西南北の呼び方は『とう、ざい、なん、ぼく』ではなく『あがり、いり、はえ、にし』となります。従って、西の浜=北の浜。北の向きに位置する西の浜は、奥には小浜島、左には西表島を見ることができます。清掃活動を行った日は6月なのになんと気温31度。強い日差しを浴びながらの作業は酷暑との体力勝負となりました。浜にはペットボトル、発砲スチロール、漁業に使用されるブイなどが大量に散乱していて、美しい白い砂浜を汚していました。キャップやラベルには韓国語や中国語が溢れ、漂着ゴミが目立ちました。開始後30分程でゴミ袋はパンパンになってしまい、約2時間でフレコンバック4つ程のゴミ回収をすることができました。しかし、黒島にはごみ焼却施設がないため今回はプラスチックゴミのみの回収となり、残念ながらガラス瓶等は回収せず終了しました。
せっかく黒島に産卵に来た母カメがゴミだらけの海を目にするのではなく綺麗な海を目にするためには今
後も定期的な清掃活動を行わなければならないなと強く思いました。


 清掃活動後は待ちに待ったお昼!港の目の前にあるお店Heart Landさんでアーサソバをいただきました。沖縄でアーサは、あおさのことを言います。島で採れたきれいな緑のアーサがたっぷりのったおそばは絶品で乾ききったのどに美味しいスープが染みわたりあっという間に完食してしまいました!

アクティビティタイム!
 今回は研修員の方のサポートでシュノーケリング体験をすることができました!研修も大事ですが、実はこの時間をとても楽しみにしていました、、、(笑)
寄贈された船AKARIに乗って港から約20分の沖合で船を止め、シュノーケリング中の注意事項や装備の説明を受け、準備ばっちり!いざ海の世界へいってきます!
そこは、もう、、、、言葉に表せないほどの美しい世界です。サンゴ礁の周りには緑や赤といった色鮮やかな魚たちがたくさんいて、自由自在に泳いでいます。私も、難しいことは何も考えず体の力を抜いて目の前の世界を目に焼き付ける。今この瞬間を楽しめることに感謝して。最初は息がうまくできなかったらどうしようと不安がありましたが、海へ入ったら全く!むしろ少しでも長い時間、青く輝く世界をみていたいと思い研究員の方から上昇の指示があるまでは海の世界へ入り込んでいました。
港へ戻る際、船からみた海は透き通って、私が知っている海の色とは全く違いました。まだまだ私には知らないことがたくさんあって、もっと知りたい、そして知らなかったことを知るという体験を今後も大切にしたいと強く感じました。

3日間で感じたこと
 小さな子供からお年寄りまでが訪れる黒島研究所でウミガメの生態や八重山諸島の環境を肌で感じて知ることができたこと、実際に研究員の方の話を聞き、更に生体に触れて実体験しながら理解に努めることができたことは私にとってたいへん貴重な経験となりました。
AKARIが黒島研究所へ寄贈されなければ、「黒島」、「ウミガメの生態」を知ることはなかったと思います。
 船は黒島での生活で必要不可決なインフラです。日常生活ではゴミは出せば当たり前のように回収され処理施設へ運ばれますがここ黒島はゴミを船で島外に運ばなければならず、お金、時間が更にかかります。川のない黒島には水道記念碑があります。昔、干ばつの際には貯めた雨水に頼るか、もしくは船で水を汲みに西表島まで行かなければなりませんでした。人やモノを運び、時には環境保護活動や調査研究に使用される船の偉大さを改めて身に染みて感じることができました。
 まず私が環境保護のためにできることはゴミを持ち帰る。自然の中で過ごすときは、自然界の生態系の負担にならないようにする。ウミガメは絶滅危惧種である理由は海洋プラスチック問題であると思い込んでいましたが、加えて人間活動の影響で適切な産卵場所がないといった理由が挙げられます。今回研修を受けなければ様々な問題に気づくことはできませんでした。
 この3日間実際に目で見て体で体験することで、より深く理解できることを実感しました。このような貴重な機会をいただき、本当にありがとうございました。

 

  • 総務部より

NYK紀州みなべのアカウミガメ調査に参加して(ウミガメさんの涙は語る)

  • 運航管理部より

「人間ドック」は船のドックが由来!

    第1回 黒島研修体験記

※「きんゆう便り」は当社従業員によるブログ日記です。
発信する情報は、必ずしも当社の公式発表・見解をあらわすものではありません。
公式発表・見解は、ニュースリリースをご確認ください。

近海郵船

page top