「内航海運業法」によれば、「内航海運」とは「船舶による海上における物品の運送であって、船積港及び陸揚港のいずれもが本邦内にあるもの」と規定されています。
周囲を海に囲まれている日本では、道路や線路を用いた陸運だけでなく、船を使って国内貨物を輸送する「内航海運」が、非常に高い需要を占めています。例えば、産業基礎資材8品目(石油製品、非金属鉱物、金属、窯業品、化学薬品、骨材、機械、石炭)は、輸送キロトン(輸送した距離に貨物の重量を乗じた単位)に換算して、実に80%を超える貨物を内航海運で取り扱い、また沖縄県の物流では、その99%を海上輸送が担っています。
日用雑貨品から食品、飲料水、家電など、およそ皆さんが目するあらゆる物品を運び、産業界における重要な輸送手段として認知されているのが「内航海運」なのです。
近年、「内航海運」は非常にエコロジーで経済的な輸送手段として注目されています。石油などのエネルギー消費量は、貨物トラックの約1/7(1トンの貨物を1キロメートル運ぶエネルギー消費量として計算)、さらに地球温暖化の原因となるCO2排出量は、貨物トラックの約1/6に抑えることができます。こうした、地球環境保全に対応した輸送手段に転換しようとする社会的な動きを「モーダルシフト」と言い、今後の内航海運の発展に大きな期待が寄せられています。
貨物を運ぶための重要な要素「スピード」と「輸送量」について、飛行機とトラック、船を比較してみましょう。
飛行機 | 時速600~1,100km |
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トラック | 時速80~100km(高速道路利用の場合) |
船 | 時速41 km程度 |
飛行機 | 110~130t(貨物輸送機の場合) |
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トラック | 20t(13mトレーラーの場合) |
船 | 3200t(13mトレーラー160台分) |
単純比較をした場合、スピード面では飛行機やトラックが優れていますが、輸送量で船は圧倒的に有利。飛行機の15~27倍、13mトレーラーでは160倍、2tトラックに換算すれば、実に1,600倍の量を一度に運ぶことができます。
入社してからおよそ10年間は、2年~3年の期間で「ジョブローテーション」を行っています。さまざまな部署、場所、勤務地で、当社事業に関わるさまざまなスペシャリトの方々と多様な業務を経験。一人ひとりの能力や成長具合に応じ、段階的に管理職候補としてのキャリア形成ができるよう教育を行い、「人を育てる」ことに主眼を置いた人事を行っています。
近海郵船グループ全体の従業員数の合計は約170名です。その中で当社の従業員数は40名(男性32名、女性8名)、女性8名のうち3名が管理職です(2018年4月1日現在)。従業員の平均年齢は43歳、平均勤続年数は19年です。
当社の社風は、どちらかと言えば、穏やかで大らかな雰囲気。広い海の上を、大きな船を使って、大量の貨物を運ぶ仕事をしているせいかもしれません。その一つの表れとして、離職率が非常に低い(3年以内に離職した人は0名)ことが挙げられます。じっくり腰を据えて仕事を覚え、海運のスペシャリストとなる上で、働きやすい職場環境が整っていることは、当社の大きな特色であると思います。
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